昔、従兄弟の家で飼っていた猫の話し。
当時、従兄弟の家では３匹の猫を飼っていました。その中の一匹、当時はまだ子猫だった一匹の猫が居ました。その猫は夕飯を食べていた私たちに近寄り、おかずを頂戴しようと甘えてきました。しかし、彼にはしっかりと自分用の餌があったので、あげずにそのまま無視しておきました。
しばらくすると彼は不貞腐れたのか、その場でゴロンと寝転んでしまいました。
「まぁ、仕方ないか。」と私はそのまま自分のご飯を食べ終わり、そのままテレビを見ていました。しばらくすると彼は頻繁に寝返りを打ち出すようになり、面白かったので耳をふさいだり、鼻の穴を塞いだりしてその猫を弄って遊んでました。
しばらく弄っていて、おなかをくすぐってやろうと思ったその時！
突如、彼は右手（右前足）をものすごい勢いで振り回し始めました。
「うわぁ！」と思いましたが、その姿が妙に可愛かったのでそのまま笑ってみていたのを覚えています。
ブンブン、ブンブンと。殴ってんだか手を振ってるんだか。
ひとしきり振った後。彼は落ち着いたのか手を振り回すのはやめました。あーあ、やっと落ち着いちゃったのか、と思ったのもつかの間、彼はなんと寝たまま、仰向けのまんま
「にゃー！」
と、一言。いや一鳴き。特大の声というわけではありませんが、にゃー、と一鳴き。
「・・・、寝言？」
とりあえずの感想です。インパクトが強すぎたのでその程度の感想しか浮かばなかったです。
まさか猫の寝言を聞けるとは・・・。ある種のレア体験？そんなことさえ、思わせてくれたことでした。
そしてその数分後、彼は以前と変わらず仰向けのまんま、モゴモゴと口動かしました。舌をだしたり噛むようなしぐさをしたり。
ぜったいなんか食ってます。夢の中で。
彼はその後、眠りから覚めたら自分の餌場に行きご飯を食べ、ひとしきり私と遊んだ後、眠りにつきました。
頻繁な寝返り。
突如として天空に差し出された彼の右前足
モゴモゴとなにか食べていそうな口の動き
そして、「にゃー！」
まるで人間の夢を見ているときと同じような行動パターン 。これはもう彼のみならず猫たちみんなが、夢を見ているということとしか考えられません。
もし、あなたが猫を飼っていたらその子の寝姿をすこし観察してみてください。もしかしたら、その子も夢を見ていて、いきなり「にゃー！」などと言ってるかもしれませんよ。